林憲太郎公認会計士・税理士事務所

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事業承継とは?基礎知識をわかりやすく解説

事業承継は、多くの中小企業にとって避けて通れない重要なことでしょう。
しかし、その具体的な内容や進め方について、十分な知識を持っている経営者はそう多くありません。
本記事では、事業承継の基礎知識について、わかりやすく解説していきます。

事業承継とは

事業承継とは、文字通り、事業を次のものに継承することです。
単に経営権などの権利を譲るのではなく、その会社の経営理念や企業文化、取引先との関係など、目に見えない資産や信頼なども含めて引き継ぐ重要なプロセスです。

事業承継の重要性

事業承継は、企業の存続と発展に直結する重要な問題です。
事業承継を失敗すると、企業の競争力低下や従業員の雇用不安、取引先との関係悪化などのリスクが高まるでしょう。
一方で、計画的に進めることで、新たな成長の機会にもなり得るのです。

事業承継の種類

事業承継には、大きく分けて次の3つの種類があります。

・親族内承継
・従業員承継
・第三者承継(M&A)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

親族内承継

これは最も一般的な形態で、子や親族が事業を引き継ぎます。
経営理念や企業文化の継承がしやすいですが、後継者の能力や意欲が課題となることもあります。

従業員承継

従業員や役員に事業を引き継ぐ方法です。
社内の事情に精通していたり、確実な能力のある人材が継ぐため、スムーズな承継が期待できるでしょう。
ただし、資金面での課題が生じることがあります。

第三者承継(M&A)

社外の第三者に事業を売却する方法です。
後継者不在の場合の選択肢として注目されています。
適切な買い手を見つけることが重要になります。

事業承継の進め方

事業承継は長期的な視点で計画的に進めることが重要です。
一般的な流れは以下のようになります。

1. 現状の把握と課題の洗い出し
2. 承継の方法の検討
3. 後継者の選定と育成
4. 具体的な承継計画の策定
5. 計画の実行と進捗管理

各段階で、税理士や公認会計士、弁護士などの専門家のアドバイスを受けることが望ましいでしょう。

事業承継の課題

事業承継は大きな出来事な分、様々な課題が存在します。
主な課題としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。

・後継者の選定と育成
・株式や事業用資産の移転に伴う税負担
・取引先や金融機関との関係維持
・従業員のモチベーション維持
・経営権の分散防止

これらの課題に対しては、早期から計画的に対策を講じることが重要です。

まとめ

事業承継について、その基本的な概念や重要性、種類、進め方、課題などを解説しました。
事業承継は企業の存続に関わる重要な取り組みであり、十分な準備と計画が必要です。
経営者の皆様には、自社の事業承継について考えを深め、専門家のサポートを受けながら、計画的に進めていくことをおすすめします。